八雲のはたけについて

都会の里山「八雲のはたけ」は、2019年3月にオープンしました。

「八雲のはたけ」は、自由が丘駅から徒歩15分、目黒区八雲3丁目の住宅街の中にあります。 周辺一帯の地域は、1930年代には、ほとんどが農地だった場所ですが、東京の発展と共に、現在では大半が住宅地になっております。

こんな場所に畑が残っているのは、畑の所有者が代々受け継いできた土地を「農地の形で残したい」という強い意志があったおかげです。一方、所有者自身も年を重ねていく中で、以前と同じように農地を維持していくことが徐々に難しくなってきました。そんな中、畑の維持管理を少しづつ(有)一ツ木という会社にて請け負っていきました。

そして、所有者の意志を尊重しながら、今後、どのような方法で畑を維持していくか、ということを(有)一ツ木が中心になり、所有者とともに模索してまいりました。畑のまま、より有効に使うための一つの形として、貸し農園にたどりつき、「八雲のはたけ」と名付け、(有)一ツ木にて、貸し農園を開設しました。

貸し農園から始まった「八雲のはたけ」は、現在、農に関するイベントや、地域で採れた野菜を販売するマルシェなど、活動の幅を広げて、農園の名称から、活動するグループ「八雲のはたけ」になっています。

活動のコンセプト

里山のような自然環境の楽しさ・大切さを体験し、近隣に根ざし、場所を維持・存続していけることを活動のコンセプトとしています。
畑では、野菜を育てる過程を通して、天候や季節、土壌やいろいろな生物といった自然環境を感じ取っていける活動をしていきます。

自分達で作った野菜をそのまま食べる、工夫してさらに美味しく食べる、という体験を行います。

作った野菜の食べない部分などを材料にして、堆肥を作り、畑に入れることで、循環する仕組みの体験を行っております。

共同で行う楽しさを味わえる活動・場所を目指します。

空間のデザインコンセプト

元々、植木を生産する畑でだった「八雲のはたけ」は、木が多く茂っています。
また、すぐ近くを流れていた小川に向かった緩やかな傾斜地を持っています。

この環境を活かし、少し昔の里山をイメージしたコンセプトを作り、それに沿って畑とその周辺を整えています。畑の部分と、野山のような部分が共存している空間で、農作業を行うだけでなく、野山で遊ぶ、自然に触れ合い過ごす、ということが可能な空間として整備しています。